税理士を鍛える-①
① マンネリ化しやすい
会社創業後数年の間は会社自体いろいろと変化がありますので、いろんなアドバイスを必要とされることが多いです。ところが創業後数年経過し、会社がある程度落ち着いてくると、特別な相談事項もなくなってしまい、淡々と毎月の定例業務をこなし、決算作業をこなす、というような、「惰性の仕事」になってしまいかねないのです。ある程度の緊張感のあるよりよい関係を維持するには、お互い努力が必要なのです。これって夫婦関係と同じですね!?
税理士の探し方選び方-④
<税理士選びは結婚相手選びと同じ!?>
ご紹介をいただいて、経営者の方にお会いすると、その場で「では、よろしく」となるケースがよくあります。ご契約いただけるわけですから、私としてはもちろんうれしいです。
でも、贅沢かもしれませんが、
「いろいろ探した結果、あんたに任せることにした。よろしく!」
と言われたいと思っています。社員さんを採用する時って、履歴書を見て、面接して、試験して、会社によっては試用期間があって、その上で採用しますよね。
それなのに、会社の経営のことを相談する税理士を選ぶのは、信頼する人からの紹介とは言え、ものの5分で決めてしまう。
それって、ほんまにいいんかな~、と思っています。会社の経営状態から財布の中身まで知るという意味では、奥さんみたいなものですし、ほんと、
結婚相手を選ぶくらいのお気持ちで探していただきたい!
と、思っています。
税理士の探し方選び方-③
<車を買うときは?>
例えば、車を買うときに、「とにかく車であればよい」という人もまれにいてるでしょうけど、普通は、「日本車、しかもトヨタでないとダメで、RVで、色はかわいい色。それから、燃費がよくって、そうそう、環境にも配慮してたらなおさらよくって・・・」といろいろと要望があって、それに出来るだけ近いものを選ぶことになると思います。
税理士を選ぶのも、同じことです。ご自分の希望に合う人を探しましょう。その一歩として、ご自分の希望をハッキリさせることが大事なのです。
<サービス+α>
税理士と会社経営者との付き合いは、かなり濃密なものとなるケースが多いです。それだけに、会計事務所が提供しているサービスがご自身の望むものと一致していたとしても、それプラス、人としてどうなのか、というポイントもあるのではないかと思います。
税理士の探し方選び方-②
<選ぶポイント>
このように税理士もなかなか大変な時代になったのです。そのため、同じ税理士でもいろんなサービスを提供するようになりました。「税理士なら誰に頼んでも大丈夫」なのでしょうが、「誰でも一緒」ではないことをよくご理解していただき、ご自身が税理士に求めるものを明確にするようにしましょう。どんな税理士さんと付き合いたいとお考えですか?
●記帳屋?申告代行屋?
とにかく帳簿をつけてもらって、申告出来さえすればよい!
●アドバイザー?
会計・税務を中心としたアドバイスが欲しい!
●パートナー?
もっと進んで、経営の様々な局面で一緒にいろいろ考えたい!
どれだけ、パートナーとして付き合いたいと思っていても、そんな業務をしていない税理士もいてるでしょうし、逆に記帳をお願いしたいと思っていても、記帳はまったくやらないという税理士もいてると思います。
税理士の探し方選び方-①
<税理士にとっては大変な時代>
税理士を探す上で、まず、税理士を取り巻く環境の変化を掴んでみましょう。会計事務所の収益の大きな柱として、「申告代行業務」と「記帳代行業務」があります。このうち、「申告代行業務」は税理士の資格を有していないと出来ない業務で、税理士の独占業務となっています。一方「記帳代行業務」は税理士の資格を有しなくても出来る業務です。税理士制度が出来て50年ですが、近年になって、「記帳代行業務」を取り巻く環境に大きな変化が出てきました。
①記帳代行会社の存在
パソコンと会計ソフト、それと経理知識をもったパートさんがいれば、記帳代行業務をこなせるようになりました。申告書の作成も必要なので、最終的には提携する会計事務所が「ハンコを押す」ことになるようですが、それでも、会計事務所業界全体の収入はダウンします。また、提携する会計事務所以外の会計事務所にとっては、申告代行業務も受けるチャンスがなくなるということになります。
②自計化の流れ
パソコンと会計ソフトの低価格化は、自計化の流れを作りました。自計化とは、「自社で計算すること」つまり「自社で記帳すること」です。会計事務所や記帳代行会社に依頼せず、自社でパソコンに会計データを入力し、自社で毎月試算表を作ることが可能となりました。
これらにより、記帳代行を収益の柱としていた会計事務所は、大きな収益源を失うこととなりました。
税理士と会計士の違い
よく「会計士と税理士とどう違うん?」と聞かれます。これに対して、こう答えています。
会計士の仕事は「監査」、税理士の仕事は「申告代理」
大企業は株主さんとか取引先に財務情報を開示する必要があるけれど、その財務情報が、「一定のルールにのっとった、ちゃんとしたモノです」とお墨付き(=監査証明)をあげるために、いろいろと調べることが監査です。
企業や個人事業は必ず税金計算をする必要があり、その計算をするために「申告書」を作成しますが、この作成が難しく、また、その前提となる決算書の作成も難しく、これらの作成を納税者に代わって行うのが申告代理です。
また、「会計士と税理士、どっちがエライのん?」とも聞かれますが、このように、仕事がまったく違うものですし、当然試験の内容も違います。ですので、どっちがエライというようなことを論じるものではないはずなのですが、「会計士は税理士になれる」という点で、なんとなく会計士の方が上位にあるように思っておられる方もあるようです。
税理士になる4つのルートを見てきましたが、試験合格者だからいい税理士かというとそんな単純なものではありません。結局ルートは関係なく、その税理士の姿勢が大事なのだと思います。税法も会計のルールも毎年のように改正があります。税理士は常に情報を仕入れて、自分自身、日々バージョンアップしていく必要があるのです。
税理士の種類
「税理士との上手な付き合い方」を何回かに分けて考えて行きたいと思います。
まずは「税理士の種類」を整理してみましょう。
<税理士になる4つのルート>
①試験に合格
税理士試験は会計・税法の5科目に合格する必要があります。5科目全部に一括して合格する必要はなく、年に1科目ずつでもかまいません。4科目にトントンと合格して最後の5科目目に10年かかるということもありえます。もちろんずっと合格しないということもあります。また、同じ試験組の中でも合格科目は様々です。必須科目は、「法人税または所得税いずれか1科目」プラス「簿記」「財務諸表」の合計3科目。あとの2科目は、税法科目の中から選択します。勉強しなければならないボリュームが少ないのは固定資産税や酒税などですが、実務ではあまり必要なかったりします。所得税や法人税はボリュームがとても多く、必須でどちらかに合格しなければならないのですが、働きながら両方の科目に合格するのはかなり難しいです。消費税や相続税は、ボリュームがしっかりあるけれど、法人税や所得税ほどは多くなく、それでいて、実務では重要です。
私の合格科目は、簿記・財務諸表・法人・相続・消費です。
②大学院組
大学院で、会計や財政などの勉強をして、学位を取得した人は、5科目全部に合格する必要はなく、一部の科目が免除されます。以前は2つの大学院に行けば、5科目すべて免除となることも可能でしたが、平成14年4月1日以後の入学者については、少なくとも2科目に合格しなければならないという制度に改正されました。
勤務内容によって異なりますが税務署に10年~15年勤務すると、税理士試験科目のうち、税法科目が免除されます。また、一定の条件を満たして23年間勤務すれば、会計科目(簿記・財務諸表)も免除になり、税理士となる資格を取得することができます。
④会計士・弁護士
会計士や弁護士の方は、試験に合格せずとも税理士になる資格があります。税理士と公認会計士の両方の資格をもってらっしゃる方は、ほとんどが、会計士試験に合格し、税理士資格も持つことになった方であって、両方の試験に合格した方はごくごく少数だと思われます。このことを勘違いして、20歳代で税理士試験に合格した私に「若くして税理士になられたんですなぁ。次は会計士ですな!がんばってください!」と激励してくださる方がおられました。苦笑いするしかなかったです。

