税理士の種類

税理士の種類

「税理士との上手な付き合い方」を何回かに分けて考えて行きたいと思います。
まずは「税理士の種類」を整理してみましょう。

<税理士になる4つのルート>

①試験に合格

税理士試験は会計・税法の5科目に合格する必要があります。5科目全部に一括して合格する必要はなく、年に1科目ずつでもかまいません。4科目にトントンと合格して最後の5科目目に10年かかるということもありえます。もちろんずっと合格しないということもあります。また、同じ試験組の中でも合格科目は様々です。必須科目は、「法人税または所得税いずれか1科目」プラス「簿記」「財務諸表」の合計3科目。あとの2科目は、税法科目の中から選択します。勉強しなければならないボリュームが少ないのは固定資産税や酒税などですが、実務ではあまり必要なかったりします。所得税や法人税はボリュームがとても多く、必須でどちらかに合格しなければならないのですが、働きながら両方の科目に合格するのはかなり難しいです。消費税や相続税は、ボリュームがしっかりあるけれど、法人税や所得税ほどは多くなく、それでいて、実務では重要です。
私の合格科目は、簿記・財務諸表・法人・相続・消費です。


②大学院組

大学院で、会計や財政などの勉強をして、学位を取得した人は、5科目全部に合格する必要はなく、一部の科目が免除されます。以前は2つの大学院に行けば、5科目すべて免除となることも可能でしたが、平成14年4月1日以後の入学者については、少なくとも2科目に合格しなければならないという制度に改正されました。


③税務署OB

勤務内容によって異なりますが税務署に10年~15年勤務すると、税理士試験科目のうち、税法科目が免除されます。また、一定の条件を満たして23年間勤務すれば、会計科目(簿記・財務諸表)も免除になり、税理士となる資格を取得することができます。


④会計士・弁護士

会計士や弁護士の方は、試験に合格せずとも税理士になる資格があります。税理士と公認会計士の両方の資格をもってらっしゃる方は、ほとんどが、会計士試験に合格し、税理士資格も持つことになった方であって、両方の試験に合格した方はごくごく少数だと思われます。このことを勘違いして、20歳代で税理士試験に合格した私に「若くして税理士になられたんですなぁ。次は会計士ですな!がんばってください!」と激励してくださる方がおられました。苦笑いするしかなかったです。

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